シン・クア・ノンの新ビンテージが入荷しました

■ シヌ・クァ・ノン (Sine Qua Non)
ラテン語で「不可欠なもの」を意味する「Sine Qua Non」。オーナー兼ワインメーカーであるマンフレッド・クランクル(画像右)が語る“Sine Qua Non”とは、「真の美しさとは、個々の主観を超越して心を開くと感じられる」という、少々哲学的な考えによるものです。オーストラリアに生を受けた彼は20代で米国に渡り、やがて開いたレストランで成功を収めます。クランクル氏はこの頃から既にワイン造りを行っていましたが、それはあくまでも趣味の域。ところが、仕上がったワインが周囲で評判となった事を受け、1992年に少量ながらもワイン販売を試みます。95年にはパーカー氏のテイスティングを受け、早々とRP95点をマーク。比類無き程の大成功を収めた今でも、1994年から使い続けるガレージサイズのワイナリーを大きくすることなく、今でも全てのワインは小さなロットで造られています。ワイナリーの所在は、ロサンゼルスから車で2時間程北上した辺り、サンタバーバラ近郊のヴェンチュラ群オークビュー地区。ちなみにこの界隈は、所謂“ヒッピー”と称される方々の移住が多いエリアでもあり。ワイン造りの工程においても、既成の社会通念や生活様式への反撥心が一役買うのか?それとも、氏は「神の手」を持つ男なのか????・・・・・・・・ 輸入元さん提供の画像(上)、何故か右手が透けていたりして。。。^^;
(※ “Sine Qua Non”は「シネ・クア・ノン」,「シン・クア・ノン」とも発音されていますが、在米のワイン関係者に「正しくは(日本語表記で最も近いのは)、“シヌ・クァ・ノン”よ。」と釘を刺された過去があるので、弊店ではそれに従い「シヌ・クァ・ノン(or シヌ・クア・ノン)」と表記させて頂きます。)

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ファイブ・シューター シラー 2010年

【ロバート・パーカー氏監修ワインアドヴォケイト誌の評価】
シラー “ファイヴ・シューター”:WA暫定94-96+点 Wine Advocate #202 Aug 2012より: The 2010 Syrah No Name as of Yet is laced with blackberries, blueberries, spices, mint and graphite. It shows the medium-bodied personality of the vintage in its energetic, nuanced fruit and notable persistence. Layers of fruit build to a refined finish laced with blueberries, blackberries, violets and crushed rocks. All the registers – from low to high – are filled out. The 2010 is 85% Syrah, 5% Grenache, 3% Petite Syrah, 5% Roussanne and 2% Viognier, mostly from estate vineyards. Anticipated maturity: 2015-2025. Antonio Galloni (94-96+) Drink: 2015 – 2025
「ブラックベリー、スパイス、ミント、グラファイトの風味。ブルーベリーやブラックベリー、スミレなど幾重にも重なった果実の層。エネルギッシュな繊細で長い果実の余韻。」
(アントニオ・ガローニ)

▽ 今回のワイン名とエチケットの由来


マンフレッド・クランクルは今回のラベルデザインについてこう語ります。
ワインの世界に長くいると、信じられないような間違った情報や、意味のないインチキな話によく出会います。しかも残念なことにそのほとんどが同業者から広められています。
熱心に働く事なく、失敗や不本意なことから目を逸らそうとしています。
私は今回、この5つの間違った売り文句を、撃ち抜き(Five Shoot)たいと思います。

【1】私たちはとても暑い地域で栽培しているが、気温に波があるので、平均すればバランスの取れた気温で、酸味が保護されています。
ありえません。まるで牛肉の赤ワイン煮込みを、200℃でオーブンに入れる代わりに、300℃のオーブンに30分入れ、15分冷蔵庫で冷やして平均を保っていると言っているようなものです。
摂氏40度を超えるような暑すぎる環境の中では、熟成は止まり、蒸発によって水分が無くなるだけです。両極端の条件の2つの物を、足して2で割ったものと、理想的な条件から生み出されたものは同じではありません。

【2】古い葡萄の木からは、必ず若い葡萄の木よりも良いワインができます。
これも馬鹿馬鹿しいです。樹齢30年以上の樹からはもちろんいい葡萄が生まれます。しかし若い樹でも栽培を上手くやればいい葡萄ができ、また古いからと言って必ずしもいい葡萄ができるとは限りません。
栽培方法が同じ、2人の生産者がいれば、樹齢の古い畑を持つ方が良いワインを造るでしょう。しかし、若い畑でも、賢く、面倒見の良い熱心な栽培を行ったとしたら、結果はわかりません。おそらく、後者のほうが高い品質になるでしょう。

【3】土壌は6億年前のものです。
はて、これはなんでしょう。
これは実際のオーストラリアの生産者のインタビューでの証言です。
土壌が古いからといって、我々の仕事にどんな影響があるのでしょうか。
畑から鯨の骨やティラノサウルスの化石が出てきてもワインには何の影響もありません。

【4】私達の畑は、水はけの良い土壌でとても優れています。
この記述は、ヨーロッパでは有効ですが、カリフォルニアでは何の意味もありません。ヨーロッパの生産者が水はけの良い土壌を好むのは、ヨーロッパでは葡萄の成長期に雨が降るからです。果実の希釈を避けるために、水はけの良い土壌を選ぶ。それは理にかなっています。
しかしカリフォルニアでは、4月から9月の降水量はほぼゼロ、10,11月まで無いこともあります。むしろカリフォルニアでは葡萄の健康を保つのに灌漑設備が必要なほどです。

【5】テロワール
この言葉ほど、誤用され、乱用され、利用されてきた言葉はないでしょう。
栽培や醸造でのミス、欠陥の言い訳として使われています。
もちろん、”テロワール”が存在しないとか、土壌や天候などの環境が重要でないという意味ではありません。
それは実際、極めて重大であるが、もう一つ、ワインの質を決める重要な事は、栽培、醸造に熱心な生産者であるということです。
必要以上に生産者の個性を出すものではありませんが、生産者がいなければワインは決して出来ません。

親愛なるワインラバーの皆様、カリフォルニアは葡萄栽培にとても恵まれた土地です。世界でも類を見ない恵まれた天候です。その中に多くの細かい天候や特有のテロワールをもった土地が点在しています。
我々はその中で既成概念を破壊し、クリエイティブに、知性を生かし、規制のない自由な”ワイン造り”という芸術を、素晴らしい喜びに感じています。

「FIVE SHOOTER」と名付けられた2010年のシラーとグルナッシュは、エチケットで強烈な印象を与えるのを控えるために、美裸体で飾ろうと思いました。
また「FIVE SHOOTER」には「5つの品種を使っている」という意味も込めました。

品種構成:シラー85% Syrah グルナッシュ5% Grenache ルーサンヌ5% Roussanne プティ・シラー3% Petite Sirah ヴィオニエ2% Viognier (新樽率59%フレンチオークで22ヶ月熟成) 産地:カリフォルニア州>サンタバーバラ郡 California>Santa Barbara (果実の大部分はイレヴン・コンフェッションズ・ヴィンヤード -Eleven Confession-より。他はカミュラス・エステイト・ヴィンヤード-Cumulus Estate-、ザ・サードツイン -The Third Twin-、ビエンナシード -Bien Nacido-より) タイプ:[赤] 内容量:750ml

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ファイブ・シューター グルナッシュ 2010年

【ロバート・パーカー氏監修ワインアドヴォケイト誌の評価】
グルナッシュ “ファイヴ・シューター”:WA暫定94-96点 Wine Advocate #202 Aug 2012より: The 2010 Grenache “No Name as of Yet” is rich, deep and seductive. Dark red cherries, plums, roses, licorice and mint wrap around the palate in this beautifully layered wine. The 2010 possesses gorgeous detail and nuance to match the silky, refined tannins. This is an impeccable, long, mineral-infused wine with a great future. The 2010 is 75% Grenache, 16% Syrah. 2.5% Mourvedre. 4.5% Roussanne and 2% Viognier, from Eleven Confessions (58%), Cumulus (38%) and Bien Nacido (4%). Anticipated maturity: 2014-2022. Antonio Galloni (94-96) Drink: 2014 – 2022
「リッチで、深みがあり魅惑的。ダークレッドチェリー、プラム、バラ、甘草、ミントの風味があり、美しく重なりあって舌を包み込む。2010ヴィンテージはゴージャスなディテールと、絹のような滑らかで洗練されたタンニンが調和している。申し分なく余韻の長い、ミネラルを多く含んだ将来有望なワインだ。」
(アントニオ・ガローニ)

品種構成:グルナッシュ75% Grenache シラー16% Syrah ルーサンヌ4.5% Roussanne ムールヴェードル2.5% Mourvedre ヴィオニエ2% Viognier 熟成:600L樽×11%+300L樽21%+228Lバリック55%にて22ヶ月熟成(新樽率12%) 産地:カリフォルニア州>サンタバーバラ郡 California>Santa Barbara (果実の大部分はイレヴン・コンフェッションズ・ヴィンヤード -Eleven Confession-より。他はカミュラス・エステイト・ヴィンヤード-Cumulus Estate-より) タイプ:[赤] フルボディ Full 内容量:750ml