アラン 10年 アラン・バーレイ バッチ001 島の大麦から生まれた最初の答え

アラン 10年 アラン・バーレイ バッチ001

アラン島産大麦100%で造られた、蒸溜所初のローカルバーレイ・シングルモルト。10年熟成の中に、島の土壌と時間、人の手が積み重なった、シリーズの原点となる一本です。

ボトル概要

アラン・バーレイ シングルモルト バッチ001は、アラン蒸溜所にとって節目となる一本です。原料となる大麦を100%ローカルバーレイでまかなった、蒸溜所初のシングルモルトとして、世界で18,000本限定でリリースされました。

熟成は10年。樽構成はファーストフィル・バーボンバレル90%、セカンドフィル・オロロソシェリーホグスヘッド10%。スタンダードのアラン10年と同様の設計思想を踏まえつつ、より原料由来の個性を際立たせる構成となっています。アルコール度数は50.0%です。

アラン・バーレイという取り組み

このボトルの核にあるのは、「ファーム・トゥ・グラス(畑からグラスへ)」という明確な思想です。使用された大麦は、アラン島南部にあるベルビュー・ファームで栽培されたオプティック種100%。この農場はカリー家が6世代にわたり耕してきた土地で、現在はドナルド・カリーのもと、約95エーカーの農地で大麦栽培と羊の放牧を循環させながら営まれています。

年間の大麦収穫量は約2.5トン。その75%が北部ロッホランザにあるアラン蒸溜所へ、残りは姉妹蒸溜所であるラグ蒸溜所へと送られます。2015年にカリー家との協業が始まって以来、「アランの土壌で育った」と胸を張って言えるウイスキーを造るという目標が、今回ようやく形になりました。

アラン島の大麦がもたらす個性

降雨量が多く日照時間の少ないアラン島で育つ大麦は、小ぶりでアルコール収量も低いとされています。粉砕や糖化は難しく、麦汁は粘度が高いため、発酵に至るまでの工程には多くの時間と細心の注意が必要です。

しかし、その手間の先には確かな見返りがあります。こうして生まれるニューメイクスピリットは、軽やかでクリーンでありながら、果実味に富み、自然の樹木を思わせる複雑な樹脂香を含んだ、アランならではの個性を備えています。この原料由来のキャラクターこそが、アラン・バーレイの核となっています。

テイスティングの特徴

香りはフレッシュなハーブとシトラスを基調に、バニラやほのかなアニスが重なります。口に含むと、ビスケットを思わせるモルトの甘みとスパイシーなジンジャーのレイヤーが広がり、柔らかなオークとサマーフルーツの瑞々しさがそれを包み込みます。フィニッシュはクリーンでドライ。シトラスとシリアルの繊細な余韻の中に、アランらしいフレッシュさと温かみのバランスが感じられます。

バーテンダーが語る、この一本

アラン・バーレイ バッチ001は、派手さで語るウイスキーではありません。島の土壌、大麦、時間、そして人の手。その積み重ねを示してくれる一本です。

グラスに注ぐと、まず軽やかさが印象に残ります。しかし飲み進めるうちに、モルトの芯の強さと、樽に頼りすぎない素直な味わいがじわりと伝わってきます。10年という熟成の中で、「原料が語る余地」をきちんと残していることが、このボトルの魅力だと感じます。

これから毎年、生産農場や樽構成を変えながら続いていくシリーズの、最初の一歩。その始まりを味わうという意味でも、今このタイミングで向き合っておきたい一本です。