投稿者: Master

  • オールドコニャックを味わう、バカラ・デキャンタ

    オールドコニャックを味わう、バカラ・デキャンタ

    かつて高級洋酒として人気を集めた、バカラ社製クリスタル・デキャンタに収められたコニャックです。海外旅行のお土産や贈答品としても親しまれていました。

    長い年月を経たオールドコニャックには、現行品とはまた違った魅力があります。
    濃く深みのある色合い、香ばしさを伴う甘い香り、幾重にも重なる複雑な味わい。そして、ゆっくりと続く長い余韻。

    ボトルを眺めるだけでなく、実際にグラスに注ぎ、その時代のコニャックを味わっていただけるのもバーならではの楽しみです。

    今月・来月は「ビスキ・ナポレオン」と「ヘネシー X.O」のバカラ・デキャンタをショットでご用意いたします。

    現在のコニャックとの違いも楽しみながら、時を重ねた一杯をぜひこの機会にお試しください。

  • 北新地セラ・アンフィニィ、半世紀愛される店の人気メニュー

    昭和50年(1975)の開業以来、北新地で半世紀を重ねてきたセラ・アンフィニィ。長く親しまれてきた生ハムをはじめ、ローストビーフ、ビフカツ、仔羊など、店で人気のメニューを写真でご紹介します。

    生ハム
    昭和50年創業、北新地で半世紀愛される名物

    生ハム

    ローストビーフ
    長年愛され続ける、定番の一皿

    ローストビーフ
    ローストビーフ

    ビフカツ
    肉の旨みを楽しむ、人気の逸品

    ビフカツ

    仔羊
    じっくり味わいたい、セラ自慢の肉料理

    仔羊
  • ラフロイグ ウィレム・デフォーWillem by Willem

    ラフロイグ ウィレム・デフォーWillem by Willem

    ラフロイグがウィレム・デフォーとともに手がけた、世界で数量限定販売される14年熟成のアイラ・シングルモルトです。

    このボトルで面白いのは、単にデフォーの名前を冠しただけではなく、本人がウイスキーの選定に参加していること。

    ラフロイグのシニア・ウイスキー・ブレンダー、サラ・ダウリングとともに複数の候補をテイスティングし、テイスティングノートやガイダンスなしに、自身の感覚でこのウイスキーを選んでいます。

    選ばれたのは14年熟成のラフロイグ。オロロソ・シェリー樽でフィニッシュされ、アルコール度数53.7%でボトリングされています。

    ラフロイグは、アイラ島南岸に位置する蒸溜所。力強いピートスモークをはじめ、海藻や潮、薬品を思わせる独特の香味を持つシングルモルトとして知られています。

    「Willem by Willem」では、14年熟成のラフロイグに、オロロソ・シェリー樽でフィニッシュを施しています。

    また、一般的なウイスキーに見られるような詳細な公式テイスティングノートをあえて設けていません。

    とはいえ、香味について何も示されていないわけではありません。

    公式には、スモークは「はっきりと感じられる深いピート」、パレットは「海塩、スパイス、穏やかな甘み」、キャラクターは「幾層にも重なり、変化し、定義しにくい」、フィニッシュは「長く、スモーキーで、口中を潤すような印象」と、簡潔な指標が示されています。

    それ以上に個々の香味を細かく説明せず、飲み手自身の感覚に委ねる余地を残しているのが、このボトルの特徴です。

    これは、デフォー自身がウイスキーを選んだ方法ともつながっています。

    複数の候補について、あらかじめ細かな香味の情報を得てから判断するのではなく、実際にグラスから感じ取ったものをもとに選ぶ。飲み手にも同じように、先入観をできるだけ持たずに、このラフロイグと向き合ってほしいという考え方です。

    一般的なウイスキーなら、「スモーキー」「フルーティー」「スパイシー」といった香味の説明を読んでからグラスを傾けることも多いでしょう。

    この一本では、そうした情報から少し離れて、まず自分で香りを取り、口に含み、どのような香味を感じるのかを確かめてみる。

    14年熟成、オロロソ・シェリー樽フィニッシュ、アルコール度数53.7%。

    スペックは明確ですが、そこからどのような香りや味わいを感じ取るかまでは、細かく決められていません。

    先入観を持たずにグラスを傾け、自分自身の感覚で味わう。

    そんな楽しみ方も含めた「Willem by Willem」です。

  • 夏期休業のお知らせ

    夏期休業のお知らせ

    平素より格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。
    誠に勝手ながら、下記の期間を夏期休業とさせていただきます。
    ⁡
    夏期休業期間
令和6年8月14日(金)~ 8月16日(日)

    ※8月12日(水)・13日(木)は営業しております。
    ⁡
    8月17日(月)より通常通り営業いたします。
    期間中はご不便をおかけいたしますが、何卒ご了承のほどお願い申し上げます。
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

  • ベンリアック 25年 Author’s Series 1998/2023

    ベンリアック 25年 Author’s Series 1998/2023

    こちらは、インディペンデントボトラーの Edition Spirits がリリースしたベンリアック25年です。シリーズは同社の最上位レンジにあたる「Author’s Series」。特に個性が際立つ樽だけを選び、偉大な作家たちへの敬意を込めてボトリングされるプレミアムシリーズになります。

    Edition Spiritsは、「Old Malt Cask(OMC)」で知られる Hunter Laing のアンドリュー・レイン氏が手掛けるボトラーです。看板シリーズである「First Editions」は“初版本”を意味し、時を経て価値を高める書籍の初版になぞらえたネーミングとして知られています。

    今回のボトルで注目したいのは、1998年蒸留のベンリアックである点です。

    現在のベンリアックは華やかな果実香やトロピカルフルーツの個性で高く評価されていますが、この原酒が造られた1990年代後半は、まだ現代的なスタイルが確立する以前の時代です。麦芽由来の厚み、ナッティな風味、わずかにオイリーな質感を備えた、いわゆる「旧時代のベンリアック」の特徴を残した原酒といえるでしょう。

    さらに25年間をシェリー樽で熟成し、ボトリング時のアルコール度数は56.6%。長期熟成による凝縮感とカスクストレングスならではの力強さを兼ね備えています。

    香りは焼き色のついたレモンタルトやパイ生地、ジンジャー、マヌカハニー。続いて糖蜜やアーモンド、ドライフルーツのニュアンスが広がります。時間の経過とともにクルミ、古いオーク、ココアを思わせる香りも現れ、複雑な表情を見せてくれます。

    口に含むと、レモンメレンゲや蜂蜜を思わせる甘みから始まり、ダークチェリー、黒糖、ドライプルーン、エスプレッソへと変化していきます。シェリー樽の存在感はかなり明確ですが、樽に支配されるのではなく、ベンリアックらしい黄桃やアプリコットを連想させる果実味が奥に残っているのが印象的です。

    また、このボトルはストレートだけでなく、加水による変化も楽しみたい一本です。数滴の加水で閉じていた果実香が開き、シェリー由来の重厚さと蒸留所本来のフルーティさのバランスがより鮮明になります。

    長熟シェリータイプのモルトは数多くありますが、1990年代のベンリアック原酒を25年という歳月で育て上げたボトルは決して多くありません。蒸留所の個性と樽の個性、その両方をじっくり味わいたい方におすすめしたい一本です。

  • エドラダワー30年 1st Fill Sherry Butt #302 1993/2023

    エドラダワー30年 1st Fill Sherry Butt #302 1993/2023

    こちらは、エドラダワー蒸留所の1993ヴィンテージ、30年熟成のシングルカスクです。1stフィル・オロロソシェリーバット熟成。総ボトリング562本、日本入荷は40本のみという、かなり限られたリリースになります。

    エドラダワーは、スコットランド・ハイランド地方、ピトロッホリー近郊にある小規模蒸溜所です。公式創業は1825年。現在でも初留釜・再留釜を各1基のみで稼働しており、“スコットランド最小規模の蒸溜所”として知られています。

    年間生産量は大手蒸溜所とは比較にならないほど少なく、仕込みから蒸留まで、いまも非常に手作業の比率が高いんです。生産スタッフは少人数体制で、一週間に生産されるスピリッツ量もごくわずか。そのため、古くから「幻のモルト」と呼ばれてきました。

    20世紀には、主にブレンデッドウイスキー「キングスランサム」の原酒として使用されていました。このキングスランサムは、戦後の外交史にも名が残る銘柄で、ポツダム会談ではチャーチル首相に供された逸話でも知られています。非常にコストのかかる構成だったため1980年代に終売となりましたが、往年の愛好家の間では、いまなお特別な存在です。

    2002年からは、インディペンデントボトラーとして著名な Signatory Vintage がオーナーとなり、シングルモルトとしてのエドラダワーの評価はさらに高まりました。シェリー樽熟成との相性の良さでも定評がありますね。

    このボトルは、その魅力がかなりはっきり出ています。30年熟成らしい深いダークカラー。グラスに注ぐと、ドライアプリコット、サルタナレーズン、カカオ、古い木箱、湿った葉巻香のようなニュアンス。時間が経つとココナッツや黒糖も出てきます。

    口に含むと、濃密なシェリー由来の甘みが広がるんですが、単に重たいだけではなく、酸やタンニンの輪郭がしっかり残っています。ビターチョコレート、デーツ、オレンジピール、さらに古酒特有のワクシーな質感も感じられて、長熟エドラダワーらしい複雑さがあります。

    アルコールは56%ですが、不思議と刺々しさは少なく、むしろ香味の厚みを支えている印象ですね。シェリー樽長熟モルトがお好きな方なら、一度は試していただきたい一本です。木箱入りの特別仕様ということも含め、いまの時代ではかなり贅沢なリリースだと思います。

  • クライヌリッシュ35年|蜜蝋と果実がほどける静かな熟成の極み

    クライヌリッシュ35年|蜜蝋と果実がほどける静かな熟成の極み

    Clynelish 35 Years (Signatory Vintage)

    35年熟成のクライヌリッシュは、そう頻繁に出会えるものではありません。1972ヴィンテージが市場に現れた当時と重なる、ひとつの到達点ともいえる熟成年数です。こちらはシグナトリー・ヴィンテージ、“シミントンズ・チョイス”より、1990ヴィンテージのシングルカスクになります。

    香りは、温かみのあるワクシーさが中心に据わります。パラフィンや蜜蝋に、熟したパイナップルやマンゴーキャンディの甘やかさ。さらに煮詰めたマルメロや洋梨が重なり、ミントやドライフラワーの気配が静かに広がります。バニラケーキのような柔らかな甘みとともに、ほのかに白ワインやスターアニスのニュアンス。磨かれたオークが全体を穏やかに支えています。

    口に含むと、フルーティさはそのままに、やや落ち着いた輪郭を見せます。アプリコットや甘い柑橘、再び現れるパイナップル。そこにわずかな樹脂感と、オレンジフラワーウォーターのような上品な香りが重なります。蜜蝋や花粉の要素に続き、アカシアハニーや軽やかなオークスパイス、砂糖漬けのジンジャー。終盤には、ほのかに紅茶を思わせる落ち着きが感じられます。

    フィニッシュは長くはありませんが、熟した果実の余韻に穏やかなスパイスが寄り添い、わずかにココアの気配を残して静かに消えていきます。

    香りの完成度は際立っています。一方で、味わいは次第に軽やかさを帯びていきますが、この熟成としては、ちょうどいいタイミングでボトリングされた一本だと感じます。

  • アランモルト25年|シェリー樽が織りなす重厚な余韻

    アランモルト25年|シェリー樽が織りなす重厚な余韻

    Arran Single Malt 25 years old

    アランモルト25年は、バーボン樽熟成原酒を65%、シェリー樽熟成原酒を35%ヴァッティングし、さらにシェリーホグスヘッドで12ヵ月追熟をかけた25年ものになります。総ボトリングは3,000本限定。蒸留所の到達点ともいえる一本で、木製BOXの特別仕様も含めて存在感があります。

    香りはドライイチジクやサルタナ、熟したブラックチェリーに、しっかりとしたオーク。奥にナツメグのニュアンスがほんのり感じられます。口に含むと、トーストしたアーモンドとシナモンを効かせたフルーツケーキのような厚み。マンダリンやマヌカハニー、ブラウンシュガーが重なり、焼いたアプリコットの甘みとホワイトペッパーのアクセントが広がります。
    余韻はダークチョコやダークフルーツのコンポートへと移り、スパイスを伴ったクリーミーな長いフィニッシュです。

    北新地でゆっくり時間をかけて楽しんでいただきたい一本ですね。

  • オークニー20年──甘く深く、静かにほどける一杯

    オークニー20年──甘く深く、静かにほどける一杯

    オークニー20年、シグナトリーのカスクストレングスです。1stフィルのオロロソ・シェリー・バット、度数は55.2%。ですが、構えるほどの強さは感じません。ヘザーハニーの柔らかい甘さが先に立って、アルコールの角はうまく丸められています。昔の18年を思い出すような、落ち着いたバランスの良さがありますね。

    香りは、革張りのソファーのような重厚さに、ダークシェリーやナッツ。そこへ湿ったタバコやドライイチジク、オレンジのチョコが重なってきます。

    口に含むと、アカシアの蜂蜜やクリームの甘みがなめらかに広がります。オレンジやイチジクのドライフルーツ、チョコレート、メープル、ラムレーズン…その奥にほんのりとスモークが寄り添って、全体をやさしくまとめてくれます。

    余韻はあたたかく、トフィーやレザー、チョコレートのコクが続いたあと、最後に軽くペッパーが効いて、きれいに締まります。北新地でゆっくり時間をかけて楽しんでいただきたい一本です。

  • アラン18年 静かな夜にこそ似合う一本

    アラン18年 静かな夜にこそ似合う一本

    シェリー樽とバーボン樽で熟成させた原酒を、18年かけて丁寧にヴァッティングしています。時間を重ねることで旨みが引き締まり、複雑さと奥行きが際立ちます。グラスに注ぐと、まずオレンジピールと蜂蜜のやわらかな甘さが立ち上がり、そこにオーク由来の香ばしさとバニラが重なります。さらにミルクチョコレートやブラウンシュガー、ほのかなジンジャーのニュアンスが続き、余韻はビターで長く静かに残ります。

    造り手は、アラン島北部のロックランザ蒸溜所です。1995年にハロルド・カリー氏が設立し、長く途絶えていた島の蒸留文化を現代に蘇らせました。現在は南部の姉妹蒸溜所と役割を分けながら、ブランドの個性を磨き続けています。

    仕込み水にはゴート・フェル山の湧水を使用し、原料には伝統産地の大麦を採用しています。軽いピートで仕上げ、冷却ろ過や着色も行わず、自然の風味をそのままボトルに閉じ込めています。そのため、味わいの奥には土地の個性と造り手の哲学がしっかりと感じられます。

    穏やかでありながら芯のある味わいで、ゆっくりと向き合う時間に寄り添ってくれる一本です。