ホフマン・ジャイエ(ジャイエ・ジル)

ホフマン・ジャイエ(ジャイエ・ジル)
Hoffmann-Jayer (Jayer-Gilles)
【ジャイエ・ジルの歴史を繋ぐ新生ドメーヌの誕生】

オート・コートのマニー・レ・ヴィレール村を本拠地とし、おもにオート・コート・ド・ニュイとオート・コート・ド・ボーヌに畑を所有するドメーヌ・ジャイエ・ジル。ジャイエの名前からわかるとおり、先代ロベール・ジャイエはブルゴーニュの神様、アンリ・ジャイエと従兄弟同士の間柄です。元はヴォーヌ・ロマネの出身で、1949年、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティにアンドレ・ノブレの見習いとして入門しました。1955年にマニー・レ・ヴィレール村のジル家の娘と結婚し、オート・コートの畑を継承しました。ジャイエ家からエシェゾーとニュイ・サン・ジョルジュ1級ダモードなども加わり、今日、所有畑の面積は11haとなっています。11haほどの広さの半分以上を占める畑は、オート・コート・ド・ニュイとオート・コート・ド・ボーヌです。下手なネゴスの1級畑ワイン顔負けの、凝縮感に富んだ逸品を生み出しています。あまり目立たないオート・コートからアリゴテ、パストゥグランなど、気軽に楽しめつつも、驚くほど高水準のワインを造り出します。
2017年までジャイエ・ジルの名で運営されていましたが、ジル氏が病に倒れたことで、彼のパッションを引き継ぐアンドレ・ホフマン氏に売却されました。闘病の末、2018年1月にジル氏は逝去。現在は、アンドレ・ホフマン氏がオーナーとなり、アンドレとジルが選んだ若きワインメーカーのアレクサンドル・ヴェルネとともに「ジャイエ・ジル」の歴史を繋いでいます。

「素晴らしいワインは畑から」をフィロソフィーとし、土地との対話を何よりも大切にしています。「各区画それぞれに違う表現があり、それがワインとなる、これこそがブルゴーニュという土地を特別なものにしている」と考えています。

2018年 ニュイ・サン・ジョルジュ レ・ダモード

テイスティングノート

濃い深みのあるルビー色。ノーズは黒い果実に、背景に黒鉛、焙煎したアロマ、少々のチョーキーさの含みを持つ。最初は閉じていて、驚くべき複雑さとストラクチャーを風味に示す。良い酸味がきれいに融和し、余韻にチョーキーな含みを持つ。
合う料理:家きん類、白肉や黒トリュフと好相性。

2019年 エシェゾー・デュ・ドゥシュ

テイスティングノート

濃く深いルビー色。 黒果実の香りが支配し、スミレやシャクヤクの含みを持つ。最初は閉じているが少々空気に触れることで、甘いスパイスや複雑で肉付きの良い香りの含みが立ち上る。風味は大きくしっかりとしていて、たくましい味わいを持ち、中程では非常に豊かで、芳香の強い風味はフィニッシュまで続く。最後までよいストラクチャーを持つ。
合う料理:蒸し焼きやローストした赤肉料理、ジビエに最適。ウナギのソースなどかかった脂ののった魚料理も好相性。