DRCのコルトン

北新地バー

ブルゴーニュの最高峰「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ」が2009年ヴィンテージから新発売するグランクリュ「コルトン」の評価が、英米のワインメディアで出そろってきた。

DRCがコート・ド・ボーヌ地区から初めて生産する赤ワインのコルトンは、ドメーヌ・プランス・フローラン・ド・メルロードから借りたブレッサンド、クロ・デュ・ロワ、レナルドの3区画2・5ヘクタールをブレンドする。高樹齢のものだけでブレンドし、若樹はネゴシアンに売却した。

英国のワイン・ライター、ジェイミー・グッド氏の人気ブログ「WINE ANORAK」(ワイン・アノラック)の試飲コメントによると、09年は区画をブレンドしたが、十分な樹齢に達すれば別々に仕込まれる予定。「高い酸に支えられ、パレットは堅い構造を備えるが、スパイス、プラム、チェリーのノートが主張する」と評し、95点をつけた。ワイン・アドヴォケイトは91~94点、ステファン・タンザーは91点をつけた。

DRCの共同経営者オベール・ド・ヴィレーヌ氏が所有するドメーヌ・A・エ・P・ド・ヴィレーヌの栽培・醸造責任者ピエール・ド・ブノワ氏は来日し、コルトンの感想を語った。

「やはりコルトンなので、DRCのヴォーヌ・ロマネのキュヴェとは大きく違う。3つの区画のテロワールを感じられる不思議な味わいだった。新樽比率100%か、全房発酵かどうかはわからない。DRCはラ・ターシュについても、全房発酵したキュヴェと除梗したキュヴェを実験的に仕込むなど、様々なトライをしている」

DRCはフラッグシップのロマネ・コンティを中心に、香港・中国市場の投機需要によって、市場価格が値上がりしている。ド・ヴィレーヌ氏は、英国の複数のワインメディアで、愛好家に飲んでもらうことの重要性を強調し、投機のための転売がわかったらその顧客には二度と売らないという方針を明らかにしている。

1939年生まれのド・ヴィレーヌ氏は、DRCのみならず、ブルゴーニュの顔として活躍する。ブルゴーニュのユネスコ世界遺産申請の運動でも中心人物だ。ロンドンで09年をお披露目したコーニー&バロウのスペシャル・ディナーに出席し、ドメーヌの外に出たことのない自家消費用「バタール・モンラッシェ」1997年を供した。

ド・ヴィレーヌ氏のおいにあたるド・ブノワ氏は「私のいとこのベルトラン・ド・ヴィレーヌが、オベールの後継者として2年ほど、修業しているが、まだ時間がかかるだろう。おじにはできるだけ長くとどまって欲しいとだれもが願っている」と明かした。

以上、2012年2月7日のYomiuri Onlineより

2008年の11月から畑に入りビオディナミを開始し、この時すでに畑の状態は良好で大きな変更をする必要がないほどに手入れをせれていたそうです。

このプランス・フローラン・ド・メロードは近年、品質を向上させているドメーヌで、グラン・クリュのマレショー、ブレッサンド、クロ・デュ・ロワ、レナルドを所有しています。

コルトンを代表する作り手として地位を確立してきたメロードなのですが、後継者がいなくなったため今回DRCが賃貸耕作することになったそうです。

DRCは基本的に、ロマネ・コンティをはじめ、ヴォーヌ・ロマネの6種のグラン・クリュの赤ワインと白ワインのモンラッシェしか発売していません。

ただ本当は、ヴォーヌ・ロマネ村のプルミエ・クリュ(1級)のレ・スショ(1ヘクタール)、プティ・モン(0.4ヘクタール)のほか、わずかなゴーディショ、レイニョも所有し、バタール・モンラッシェ(0.17ヘクタール)も所有しています。

バタール・モンラッシェからできる2樽は、自家消費用だそうです。

また、1999年,2002年などの良好なヴィンテージに、グラン・クリュの二番果とプルミエ・クリュのブドウから、「ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ キュベ・デュヴォー・ブロシェ」を発売したことはありますが、あくまで例外的です。

当店にはたった1本の入荷。

恐ろしく高い値段だったのでまたまたセラーの中の飾り物になりそうです・・・